考察7

外界を説明するには人間の存在は小さすぎたため、人間を超越し外界を創り動かしている能力を持つ目には見えない存在を(想像)創造した。人間にとって世界は生活するには厳しい自然環境であったため、外界を創った存在(神)とは、自然の摂理に沿わない生き方をする人間は罰を受けるという条件を設けるものとして捉えられた。日本は恵まれた自然であるため、厳しい神は設けられていない。

仏教の悟りによる自我の否定。キリスト教またその他宗教における帰依や神に抱かれることへの熱望。それらの活動全てにおいて、または一時的に自我から離れ、自我が抱えるとらわれやこだわった思考などから解放されることで、現実に対する心理的負担から逃れられる効果が得られる。そうであっても外界の現実は変わらないが、「現実の問題」に対する自我のこだわった思考から離れて、外界の物事の原因と結果のパターンを思考のフィルターなしに見ることができるようになる。